まいど、ボンです。
労働力不足に頭を悩ませている飲食店が多いと言った話をよく耳にします
- スタッフを募集しても来ない
- 有能な人材が集まらない・定着しない
などなど
働き方改革が叫ばれる中、飲食業にありがちな厳しい雇用条件(低賃金・長時間労働)のままでは今後ますます状況が悪化するのは確実であり、仮に一時的にスタッフを揃えられたとしても離職する可能性が高く、定着率の悪さが更なる負の連鎖につながると予想されます
これから確実に進む少子高齢化であったり人口減少が外食市場に与える影響は大きく、さらに労働力の確保までもが難しいともなると飲食店に未来が無いようにさえ思えてしまいます
そんな中、ネットニュースでロイヤルホールディングス(株)が次世代型の飲食店への挑戦をしていると言う記事が目にとまりました
ロイヤルホールディングス(株)は大手ファミレスチェーン店で有名な「ロイヤルホスト」を運営する会社であり、少し前にはファミレス業界の中で先駆けて24時間営業を廃止した事でも話題になっていましたね
その同じグループのひとつに「天丼てんや」と言う天丼専門店の業態があるのですが、昨年の10月初旬に新たに食券機が多言語に対応(4か国)出来たり、様々な電子マネー、クレジットカードも使用することが可能な完全キャッシュレスのセルフサービス型店舗の「大江戸てんや 浅草雷門店」をリニューアルオープンしたとのコトでした!
完全なキャッシュレスって……すごい(;’∀’)
【目的】
- ユニバーサルな環境作り
- シニア層や外国人スタッフの働きやすさ・労働時間や新任教育の時短
- インバウンドへの対応
- わかりやすいメニュー・モバイル決済・キャッシュレス・快適な無線LAN環境
- 店長業務の簡素化・効率化
- 釣銭、入金作業、経理業務の軽減
まだまだ現金至上思想が根強い日本においては時期尚早のような感じもするのですが、
これには理由があって、元々こちらの店舗における来店客の9割が訪日外国人であり、それに対応する形で実験店としてオープンさせたようでした
さらに同店で働くスタッフが外国人やシニア層が増えた事もこうした取り組みの要因となっていて、そうした人達に即戦力になってもらえるように考えられたシステムという点も注目すべきところ。
これは特に東京のような所であれば当然の流れでもあり、時代にテクノロジーが追い付いたといった感じではないでしょうか。
ちなみに別のラボ的な店舗があって、そこでは掃除ロボットまで投入されているらしい。
いよいよそんな時代か…って感じ
もしかしてルンバ!?
どんなロボットなのか気になるな(;’∀’)
他にも牛丼チェーン「松屋」グループなどでもセルフ式店舗を試験的に導入するなど、次世代型店舗へのチャレンジをどの企業でも積極的に取り組んでいるのをみると、近いうちに新しいカタチの飲食時代が来るのは間違い無さそうです
それだけに、ボクもこれから開業するからには数年先の市場環境の予測などをしっかりと踏まえた事業計画を立てていかなければなりません
厳しい市場環境の中で生き残っていく為にも、たとえ小さな個人店であっても昔からのやり方のままではなく、何かしらの革新的なアイデアやシステムなどを導入するなどの挑戦をしていかなければならないと感じています
てなコトで、
今回はそうした迫りくる新時代に合わせたシステムを構築するために、これからお店で導入してみようと考えている計画をまとめてみました。
小さな個人店はワンオペの時代
まず、これから小さな個人店が飲食業で生き残っていくためには
ワンオペが可能な店舗設計とメニュー構成の構築が重要
だと考えています
これは決して革新的なシステムでは無いですし、ワンオペって聞くと以前問題になった「すき家」の件もあってイメージがあまり良くなかったりもします
ただ、他の業界よりも利益率が悪くて生産性の低い飲食業でビジネスをしていく為には、経営計画を立てやすくする為に人件費の事から考えるのが重要だと思っています
そのために合理的で理想のシステムこそが”ワンオペ”なのです
〈メリット〉
- 人件費の削減に大きな効果がある
- 人材難に悩まされない
- 初めからワンオペで考えられた店舗にする事で無理のない経営計画が立てられる
〈デメリット〉
- サービス力の低下
- 労働時間の増加(全て自分でこなす)
- 限界利益の低下
では、上記のようなデメリットに挙げた点を改善するにはどうすれば良いのか?
「サービス力の低下」
必ずしも、手厚い“おもてなし”だけが良いサービスとは考えていません!
過剰品質のサービスは無駄。
業態(価格)に合わせた最高のサービスを考える事がこそ大切なんだと思います
その分だけ商品価格にも反映すれば顧客満足度も高まるはずですからね
「労働時間の増加」
人手が少ない事で日々の営業にだけ追われ無い為にも、ワンオペで完結出来るようなオペレーションや業態にすれば無駄な動きや仕込みの効率化を図るコトが可能になるはずです
「限界利益の低下」
ひとりで出来るコトは限られますし、売上もスタッフがいる方が当然上がりますが、これもワンオペで高回転するシステムを構築したり、テイクアウトやフードデリバリーなどの店舗外の売上でカバーする事で解決出来る課題だと考えます
例えば…
【商品の工夫】
提供スピードの速い商品
→ピッツァもカレーも3分以内での提供が可能
選びやすい、わかりやすい商品
→専門店で絞られたメニューにする事でお客様の悩む時間を減らす
サッと食べられる商品
→1品完結の料理を提供し回転を早くする
【オペレーションの効率化】
バッシング
→トレーにのせて商品を提供する事でカウンターの拭き上げ作業を減らす
洗い場と器
→バッシングした食器類はまとめて洗えるように専用のスペースと回転分の器を用意。営業後にまとめて洗う事で料理の提供に集中出来る
また、食洗機は必ず導入するべきである
関連記事:【小さな飲食店の投資計画】食器洗浄機の導入はするべきなのか?
セルフサービスの推進
→水やその他のドリンク類は基本的にセルフ式とする
カウンターのお店(10席程度)
→商品の受け渡しやバッシングをしやすくする
食券制にして券売機を導入する
→会計の効率化・衛生面・人件費の削減
※コスト的に次世代型のシステムが導入可能であれば積極的に取り入れる(以下で説明)
店舗省人化プラットフォームの導入を検討
食券機は定食屋で人気の「やよい軒」をはじめ牛丼チェーン店やラーメン店の多くで導入されていますが、ボクも同様にワンオペの小さなお店を始める上で食券機が重要な役割を果たすと考えており、導入を検討していました。
で、そんな食券機も日々進化していて、昨年、店舗運営のイノベーションとなりうる次世代型のセルフ注文型の端末が発表されました。
それが2019年夏から首都圏駅ナカ店舗に本格的に導入されると言う
「O:der Kiosk(オーダー・キオスク)」
です。
【オーダー・キオスクの特長】
店舗の業態やオペレーションに応じた3つのサービス
「O:der Wallet(ウォレット)」
外部からでもお客様自身のスマホからモバイルオーダー&ペイでゆっくり注文、待たずに受取りが可能で、しかもキャッシュレス
「SelfU(セルフ)」
来店したお客様自身がQRコードを読み取り、モバイルオーダーするのでホールスタッフの省人化
「O:der Kiosk(キオスク)」
自立型セルフ注文端末。機器自体からの注文・決済だけでなく、モバイルオーダーとの連携や多彩な決済手段に対応
<メリット>
- 人件費の削減
- 電話の応対がなくなる
- 衛生的である(お金に触れないため)
- 商品説明やオーダーを取る手間がなくなる
- 釣銭やオーダーのミスがなくなる
- 行列の解消(機会損失の阻止)
- 待ち時間ゼロでのテイクアウト
- 注文数と単価のアップ
- 外国語の対応
- 商圏の拡大
<デメリット>
- サービスによっては高額な設備投資が必要!?(契約の詳細は不明)
- 顧客との取引が機械的なものだけになる可能性がある
仮にこのシステムを導入すれば、今まで一般的な食券機が担っていた省人化だけでなく、外国語や様々な種類のカードに対応したセルフ決済が可能となりインバウンドを積極的に呼び込んだりする事が出来ますし、さらにはアプリで事前注文サービスなども可能であるのでテイクアウトにも力を入れたいと考えているボクからすれば非常に魅力的な端末と感じています。
人手不足や人件費の削減だけでなく売上アップにも貢献する可能性もあるというコトです
ただ、問題は費用……
O:der Kiosk(キオスク)が1台あればベストな感じなのですが、どこかでみた発売前の参考価格が確か100~200万円ほどだったので、個人の小さなお店だと厳しい数字なんですよね、、
なのでしばらくは予算的に中古の食券機になりそうなのですが、
上記の中からであれば
テイクアウトの効率化のためにO:der Wallet(ウォレット)
様々なカード決済の対応をするためにSelfU(セルフ)
は導入すべきサービスだと考えています。
まとめ
海外と違って日本の場合は完全にモバイル決済が定着するまでには時間がかかると思う…特に地方に行けば行くほどね(;’∀’)
進化系のフードデリバリーサービス「ウーバーイーツ」「ファインダイン」でさえ地方に普及するまでにあと数年はかかるかも知れませんからねー(来ないかもしれないし)
関連記事:話題の進化系フードデリバリーサービスは個人店で導入すべきなのか?
だからと言って何もしないわけにはいきません。
大手企業の手法をそのままコピーするのでは無く、良い所を参考にして取り入れながら小さな個人店の強みを活かせるようなシステムの構築が重要だと思います。
そのひとつでもあるワンオペのシステムを確実なものにするためにも、開業までに常にアンテナをはって情報を仕入れながらしっかりと準備をしていきたいと考えています。
おわり
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