まいど、ボンです。
今回はお題の通り「薪窯」について考えてみたいと思う
まー 正直、、
ピッツェリアをやりたい人以外には関係の無い話なんだけど、近頃は薪窯調理をコンセプトにしたレストランなんかもあるので、もしかしたらそうしたコトを考えている方にも参考になる可能性が1%くらいはあるかも!って感じです(;´∀`)
関係の無い方はスルーして下さいね(笑)
で、
とりあえず、ボクがやろうとしているお店と言うのが、ピッツァとスパイスカレーが融合したようなしていないような?二刀流のお店なんですよね(*’▽’)
スパイスカレー専門店だけならまだしも、ピッツェリアもやりたいと思った場合は”薪窯”が必要になってくる訳で、これがなかなか大変なコトなんです
知らない人も多いかと思うけど、薪窯はとても高価で大体120万円~って感じになります
しかも、そこに搬入費+煙突工事費+周辺道具費までかかってくるので、設備投資において一番の悩みどころになるのは間違いありません(;”∀”)
限られた開業資金の中、大きな比重を占める事になる設備なので慎重に検討したいところなんですよね~
薪窯である意味ってあるの?
そもそも何故薪窯なのか?って疑問があると思う
ちなみに、ボクの場合
- 業務用のオーブン
- スチコン
- 電動ピザ専用オーブン
- ガス窯
などなど、他にも色々なオーブンを使った経験があるけど、どれでも美味しいピザは作れましたよ
ガス式溶岩石ピザ窯 PZ-45 13A/62-6495-66
もちろん、薪窯で焼くピッツァとは別物だし、超えるとまではいかないけど、機器に合わせた生地作りをすれば、それなりに美味しいピザが出来るんです
例えば、温度が300度程度までしか上がらないオーブンであれば、薄めにしてのばしてややパリッとした食感を目指すとか、焼き色や風味を出しにくいようであれば、小麦粉の配合を考え直したり、生地に砂糖や乳製品、オイルなんかを入れる方法もある
普通のオーブンであれば手ごろな価格で導入出来るし、それなりに美味しくなるのなら、わざわざ高価な薪窯にする必要性が無いって感じにもなりますよね、、
それでも薪窯に拘る理由
まあ、いろいろあるんだけど
やっぱり、ボクが目指すピッツァの方向性が、ナポリピッツァであるってコトが大きな理由だと思う
ナポリピッツァ=薪窯
だからね
- 高温が出せる(ガスオーブン以上)
- 遠赤外線・輻射熱による焼成
- 薪の薫香がつく
- 枚数が焼ける
- 早く焼ける
薪窯の力で加水率の高い生地でモチっとした食感に生み出せるし、絶妙な焼きムラをあえて作るコトも出来ちゃう
薪窯であるからこそ、食材が小麦粉・水・塩・酵母だけのピッツァを美味しく仕上げられるって感じ
もちろん、生地作りも重要で、配合・管理には科学的な分析とか経験や勘が必須
ピッツァの生地に限らずカレーのスパイス使いもそうだけど、シンプルなものほど奥が深いって話
あと、
専門店としてやるのであるなら、やっぱり窯がないと美味しさの付加価値が伝わらないってコトもあります
作業風景や設備をお客さんに見せる事自体がパフォーマンスになるし、窯の無いピッツェリアには個人的にワクワク感もありませんから!
そして、イチバンの理由は何と言っても、
薪窯でピッツァを焼くと
めっちゃ楽しーー!!(*’▽’)
ってコトかな
薪窯は管理がすごく大変なんだけど、手のかからない子供よりも、やんちゃ坊主の方がカワイイ!みたいなのと同じ感じがします(笑)
薪orガス同じ窯でも熱源による違い
まずはガス窯について。
ボクが過去に2つのガス窯を使った経験から感じたことを挙げてみます
メリット
- スイッチひとつで扱いが簡単
- 温度管理をする必要性が無い
- ランニングコストが薪窯よりもかからない
- 排煙がほぼ無し(立地に左右されない)
デメリット
- 温度が薪窯よりも上がらない
- 蓄熱が悪い ※メーカーにもよる
- 本体価格が薪窯よりも高価
- 薪火による薫香や焼きムラを作りにくい
オペレーションとしては優れているものの、ボクが目指すピッツァを焼くには思うようにならなかった印象かなー
感覚的なものもあるけど、やはりシンプルな材料で味わい深いピッツァを焼き上げるには「薪」の力が大事だって思いました
そして何より、同じ窯でもやっぱり「薪」を扱う方が断然楽しい!!(^^♪
そんなガス窯も、ボクが使っていた当時と比べて大幅に改良され進化してる事もあり
薪窯を超えるピッツァを提供している美味しいお店が沢山あるので、一概に悪いとかではありません。
ちなみに、ボクが食べたガス窯のお店で一番美味しかったのが、大阪の西天満にある
アッソ・ダ・ヤマグチと言うお店!
ガス窯に合わせて研究しつくされた上質なピッツァで驚かされました~
結局は、道具云々よりも探求心や腕の問題ですね、、(^▽^;)
「国産vsイタリア製」薪窯ならどっち?
需要と供給のバランス?資材の関係?なのかなは不明だけど、意外にも価格はイタリア製の方が比較的安価だと思う
なので、投資費としてはイタリア製の方に軍配が上がります
…が、一般的にイタリア製の薪窯は注文~搬入までに時間がかかる場合が多いのが難点でもあるんですよねー(ボクの場合はバカンスも重なって3か月かかりました)
なかなか大きな問題でもありますよね(;´・ω・)
では、性能面ではどうなのか?
ボクは過去に1度だけ国産の薪窯を使用した経験があります
当時はローマピッツァ(麵棒でのばす薄いピッツァ)を焼いていて、その窯で試しにナポリピッツァの生地を焼いてみたけど全然焼けませんでしたね(汗)
限界温度帯が低すぎるのです
まぁ、元々がローマピッツァ用に設計された薪窯だったので国産云々の問題ではないけど、、(;’∀’)
ただ、食べ歩きの経験から、国産窯で焼くナポリピッツァで美味しいものに出会える確率が低かったコトもあり、どうしても敬遠しちゃうところがあるかも。。
これはあくまでも個人的な感想なので悪しからず!
※もちろん、国産窯で美味しいお店もあります
- 中目黒「サヴォイ」(現・聖林館)
- 静岡「ヴェンティ・ドゥエ」
- 沖縄「バカール」
全部、有名ピッツァ職人の柿沼さん関係ですがね…(笑)
ナポリ製の薪窯メーカーの特徴
日本における主要4社をリストアップ
ジャンニ・アクント社(使用経験あり)
マリオ・アクント社(使用経験あり)
※最近は事情によりコチラの会社の取り扱いがないとの情報です( ;∀;)
ステファノ・フェッラーラ社
エルネスト社
ちなみに…
んで、同じイタリア製でもミラノとかの窯もありますが、
ミラノ近郊のピッツァってローマとナポリの中間くらいの厚さの生地と言われるだけあって、窯の温度も高温だけどナポリ製のものよりは低めなんですよねー
ただ、ボクが好きなピッツェリアのトップ3に入る横浜・関内の「シシリヤ」は開業時期や窯の形状を見るとミラノのアンブロッジ社製だと思う(違っていたらスミマセン、、)
それであれだけのピッツァが焼けると思えば、最終的にはやはり腕次第と言うコトだね(;”∀”)
と言う訳で
同じ薪窯であっても、ボクが目指すピッツァを焼くには”高温が出せる”コトが条件であり、それを満たすのがやはりナポリ製なのではないのかな?と思うのです
じゃ…どれにすんの??って話
まとめ
エルネスト使ってみたい!!けど絶対に無理なので、、いま検討中なのは…
ステファノです
以前に取引していた食材業者さんでも取り扱っているので、何とか安くして欲しいなぁーって感じ(;^ω^)
大事なのは目的に合わせた窯選びです
皆さんも一家に一台いかがでしょうか?(笑)
最後に…
物件の設置環境の確認
- 間口や通路の大きさ、高さ(完成品の場合は窯が入るか?)
- 排煙による周辺環境への配慮(特に住宅街、煙突よりも高いマンション)
搬入の時期
- 受注発注の場合は物件の契約や内装工事スケジュールに注意!(約3ヶ月かかる)
- 借入が国民金融公庫の場合は先に物件の契約が必須であるため、空家賃が発生したり仮に借入が出来なかった場合は加えて薪窯の前金の損失する可能性も考えられる
- 新品の場合は火入れを2週間ほどして窯の水分を飛ばす作業がありスケジュール管理が大切(場合によっては床がびしょ濡れになるくらいの水分がでます)
窯の当たりはずれ
手作りなので同じ窯でも調子が違います
まー、、これは祈るしかないけど(^▽^;)
煙突工事を忘れない
煙突は付いてないのでしっかりと業者さんと打ち合わせしましょー
費用は30万~70万とかいろいろで、強制排気機能をつけると当然高額になります
さらに100万ほどする煤除去装置(99%?)なんかもあるけど、評判はコストに見合わないとの意見が多いかな
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